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見失われたコンテクスト [textes/notes/雑記] 2012/9/30
ソシュールによる用語を用いて言うなら、シニフィアン(意味するもの)―シニフィエ(意味されるもの)の結びつきは、固有のランガージュ(言語体系)のなかでしか決定されない。 ところが、同じ日本語であっても、話者たちの価値観が多様化し、実際にあらゆる角度からの言表が交錯している場合、語が発せられた背景、コンテクスト(文脈)を理解しない限り、シニフィエを同定することは困難を極めるはずだ。 目の前に存在...
サウンド志向の時代にさからう [textes/notes/雑記] 2012/9/20
ずっと以前にも考え、文章に記したこともあるが、音楽の歴史はいま、「サウンド/音響」重視の方向にどんどん傾いている。 20世紀以降の西洋のクラシック音楽の伝統も、現代音楽の先端のほうでは、モティーフがどうこうというより、「より新しい響き」を追い求めるのが主流になっているかもしれない。 かつてMIDIが全盛だった時代、私は若かったが、やがてネット回線の高速化、家庭のPCのハイスペック化に伴ってM...
「du | vous | you」を公開 [textes/notes/音楽] 2012/9/9
また音楽活動のために出費してしまった。VOCALOID3 Editorとボーカロイドライブラリ「結月ゆかり」を購入。 ニコニコ動画で検索して人気曲をちょっと聴いてみたとき、なかなかいいなということで「結月ゆかり」を選んだのだが、やや声がハスキーで、得意そうな声域はミクよりも低い。もちろん生身の本格的なシンガーほどエモーショナル&パワフルに歌わせることは無理だろうが、どうやらロック調にもマッチす...
幾何学詩集 〜 du | vous | you [musique/composition/mixtures] 2012/9/9
VOCALOID 3 結月ゆかり第1作、変拍子POPロック。 歌詞: http://www.signes.jp/musique/GeometricPoems/du_vous_you.txt
さよなら(?)、初音ミク [textes/notes/雑記] 2012/8/19
昨日完成、公開した「共時態 Synchronie」は同日中に動画もでっちあげてYouTubeとニコニコにアップした。 反響は特に良くも悪くもなく、まあ、いつもと同じだ。 ふだんボカロ曲を聴かない人からは「これはボーカロイドの歌がない方がいいんじゃ・・・」とか、ボカロ曲ばっかり聴いている人からは「変わってる・・・おもしろい」とかいう声が上がる。 私はボカロオタクでは全然ないし、声優...
「幾何学詩集:共時態 Synchronie」を公開 [textes/notes/音楽] 2012/8/18
チェロとピアノのための「現代音楽」を書いてしばらく作曲を休んでいたが、今度はボーカロイドを使ったPOP系楽曲を作った。シリーズ「幾何学詩集」の最新作、「共時態 Synchronie」。 ボカロの前作「場所 Topos」とは、聴いての通りおもむきが違う。前作はあくまで「現代音楽」の方向からPOP化したのに対し、今回のはむしろPOPな外見からスタートして音響の複雑化/無調化を試みている。 「残酷な...
幾何学詩集 〜 共時態 Synchronie [musique/composition/mixtures] 2012/8/18
アナーキーな曲調、POPな形式、強毒性の歌詞によるボカロ曲。 歌詞ファイル: http://www.signes.jp/musique/GeometricPoems/Synchronie.txt
美的体験 [textes/notes/雑記] 2012/8/15
おそらくこんな考え方は他の人に支持されないだろうが、私は「美」というものを著しく多様なものと考えている。それはふつう言われる「夕焼け空の美しさ」や「ある陶器の美しさ」「レンブラントの絵画作品の美しさ」だけに限られない。自己の人生におけるある種の記憶、人に爆笑をもたらすような破格のギャグ、ふとめざましく感じるような日常の一瞬、恋愛あるいは単に性的な出来事に蔵された戦慄的な何か、等々、つまりその人に...
共時態の音楽 [textes/notes/雑記] 2012/7/31
レヴィ=ストロースの多文化主義を20世紀以降のもっともまっとうな倫理的規範と考える私にとっては、近代西ヨーロッパの独善的「進歩」文明観は完全に大昔のものでしかない。たとえば、ヘーゲルの歴史観。 ポール・ヴァレリーは第一次大戦後に非常な危機感にかられ、(ヨーロッパの)「滅びる運命」を意識した。 もちろんヨーロッパ文化が滅び去るわけはない。ただ、それまで世界の「中心」を占めていたはずの西ヨーロッ...
DracoをイタリアのColomboさんに弾いていただいた [textes/notes/音楽] 2012/7/13
昨年末から年をまたいで書いた曲、ヴァイオリン独奏のための「Draco」だが、IMSLPという海外の無料楽譜サイトに譜面をアップしていたところ、たまたまイタリアのヴァイオリニスト、Daniele Colomboさんが見つけ、気に入ってくださったらしい。 どうやらColomboさんはナポリのアンサンブルEnsemble Dissonanzenに所属してらっしゃるようだが、このアンサンブルはCDも数...
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