カロル・シマノフスキ
written 2003/9/6 [ updated 2006/6/1 ]
Szymanowski, Karol (1882-1937)
ショパン、スクリャービン、バルトーク、印象派などをあわせたような独特の音楽で、特に中期の作品が美しい。その和声は複調をも取り入れており、興味深い。また、対位法に関しても積極的に取り入れている。
シマノフスキの音楽の最も見事な結実はピアノ曲かもしれない。そこにはおそろしく複雑なテクスチュアが見られ、独自の和声・旋法にもとづいて、不協和な音が美の妖しい輝きを放つ。
神話 Op.30 (1915)
ギリシャ神話に基づく、ヴァイオリンとピアノのための三つの詩曲。 中期のもっとも美しい曲のひとつ。
ピアノ・ソナタ第3番 Op.36 (1915)
シマノフスキは初期から中期にかけての3曲のピアノ・ソナタで、それらの終楽章部分をすべて「フーガ」として書いている。
力強く美しい音楽。
歌劇「ロジェ王」 Op.46 (1924)
中期シマノフスキ音楽の美しさ、独特の表出力がみごとに結実した、すばらしい傑作。内容、構成、色彩感、書法、情感的な面、 どこをとっても20世紀が誇るべき遺産というにふさわしいが、世のほとんどのクラシック「愛好家」や「啓蒙家」たちには、なぜかほとんど無視されているようだ・・・。
ヴァイオリン協奏曲第2番 Op.61 (1933)
美しい和声を伴う豊かな色彩感に満ちている。ヴァイオリン協奏曲1、2番ともに、シマノフスキの代表作と言ってもいいかもしれない。。