CGで遊ぶ
written 2013/9/9
VOCALOID結月ゆかりと初音ミクに歌わせたPOPタッチの曲「パッケージ」は、1枚の静止画像上で歌詞テロップだけが動く「手抜きパッケージ」の状態での動画を即席で作り、ニコニコに投稿してしまった。今聴き直すと楽曲自体も凡庸なうえにサウンド処理が今ひとつな感じがするし、動画もそんなふうに手抜きだし、ニコニコ動画での再生数・マイリス数は当然というか全然伸びなかった(もっとも、私がニコ動に投稿した楽曲動画はどれも、いつも、そんな感じなのだが)。
先日ツイッターをやめて「LEGOブロックをしたい」などと書いたが、LEGOブロック遊びにやや似た「遊び」として、久々に3DCG作りを始めた。おもちゃっぽいキャラクターをモデリングし、動かして、CGアニメーションにするのである。パーフェクトにリアルな造型なんて私には無理なので、あくまでも安っぽい、「おもちゃっぽい」映像世界を目指す。
しかし私の持っていたShade 8.5はもう古すぎて、Mac OS X 10.7ではまともに動かなかったので、最新の「Shade 3D ver.14 Basic」をダウンロード購入した。本当はStandardグレードの方がいいし、ついでに3Dモデリング素材なんかも買えばラクに高度なCGを実現できるのだが、いかんせん、金がない。金も能力もない制限のなかで、まあ、それなりに面白がって遊んでいるわけだ。
CGソフトでの作業は、モデリングの際に、微妙なマウス操作を根気よく延々と続けなければならないし、CPU演算によりモデルの映像を描画する「レンダリング」工程に、アニメーションの場合かなり時間がかかるから、相当の時間と労力を消費する。曲を作るのよりも時間がかかるかもしれない。
CG作りはプラモデルやLEGOブロックよりもおおむね面倒な作業で、コンピュータに長時間触れることによるストレスもかなり大きい。世の中にはCG作りを趣味とする人もたくさんいて、彼等の作るグラフィックは本当に凄い。私などは絶対に真似が出来ないし、そもそも比較の対象にすらならないレベルだ。音楽だって、ただ長年やってきたというだけなので、やはり私は三流の存在という点、自覚している。
あいかわらずいい加減で、最後まで丹念に仕上げるということがないので、結局できあがった動画作品も「それなり」にしかならないだろう。そうして作り直した「パッケージ」動画も、費やした労力の割には人に受け入れられないだろう。まあ、いつもそういうオチで終わるのだ。
しかし他人がどう評価しようと、こうした「孤独な遊び」は私の原点であって、そこそこ楽しんでやれたら、それでいいんじゃないの。その程度の人生だけど、その中でまあまあ楽しめたら、思い残すこともないでしょ。というのが、今の気分だ。
2010年に作った「rm -r」のCGもかなり凝ったものだったが、あれは当時の私としては「音楽のめざめ」に匹敵するくらいマイルストーン的な楽曲だと自分で位置づけたから、頑張ったのだった。費やす時間としてはたぶん同程度だろうが、今はそこまで気張ることもなく、ゆるゆると取り組んでいる。
だがせっかくだから、楽曲「パッケージ」のマスタリングも、もうちょっと手を入れてやり直してみようかと思っている。CGまで動員したキャッチーで安っぽい世界の演出が、最終的な「動画パッケージ」として結実するはずだ。
ヘタレな趣味人の、「そこそこ」な創作活動=「ひまつぶし」の、ささやかな一環でございます。
(あ、先日書いた文脈で言うと、自分で作った音楽や動画をわざわざ「ネットにアップする」必要もないはずだな。・・・そうやって人に作品を見せずまるきり「ひきこもり」になってみるのも一興。しかしあまり反応を気にしない程度になら、ひっそりと作品をネット公開するのも、それ自体は悪くはないですかね?)